フリースタイルダンジョン、般若 vs NAIKA MCを見たがしかし

般若 vs NAIKA MC戦を見た。先に個人的な好みを書いておくとバイブスとバイブスのぶつかり合いよりもライムとライムのぶつかり合いの方が耳触りが良いし、何よりバイブスとバイブスのぶつかり合いの場合、その人間の歴史であったり、偉業であったり、バックグラウンドにあるものを知らないと正しく評価が出来ない、みたいなよくわからない空気もあるしで、「この人が言うと重みがある」という何か良くわからない評価が苦手だ。「バブみを感じてオギャる」みたいなモノなんだろうか。

ということで、バイブスとバイブスのぶつかり合いの今回の二人よりかは、私としては前回のR-指定 vs TKの方がアツかった。が、今までの般若戦の中では般若がフロウもライムも乗っていて踏んでいて、という私の好みのスタイルだったので今までのラスボス戦の中では楽しんで見れた。

ROUND1。NAIKAの「トランプ関係なくね?246抜けてここにきた?知らねぇよそんな事」で萎えてしまった。246抜けて来たのは確かに知らねぇよって感じだけども、「この文化はアメリカのもんだけどトランプ以上にここは俺の城だ」に対して、トランプの部分を抜いてくるのはミスなんじゃなかろうか。ヒップホップの文化はアメリカだけどフリースタイルダンジョンのこの場は俺のモノだ、に対して「知らねぇよそんな事」はラスボス倒しに来ている以上、そんな事で済む話ではない気がした。

ROUND2。般若の「見てみろよ客もお前の味方」からわかるように会場はやはりパンチラインフェチズムードに偏っていたようだ。会場の空気を掴むのが大事な気がするんだが、「別に客の味方なんていらねぇんだよ」は悪手だと感じた。審査員が勝敗を決めるから問題ないのか。反対に般若の「熱い気持ちはもっと音源とライブに注いどけ」もわからなかった。例え音源出してなかったとしても、この場においてはバトルに気持ちを注いだ方が勝ちなんじゃいのか。このROUND2みたいな、バイブス前回で互いに尊重し合いつつ、ちょいちょい突いて進んでいくバトルが一番苦手。その部分でどっちが良いかあまり分からない。こういうことを言うとにわかと言われるんだろうか。NAIKA MCの方が「尊敬している般若に勝ちてぇんだ」という気持ちが伝わるからNAIKA MCの勝ち?そういうこと?解説聞いてもHIDADDYの「普段ツンデレだけど今日は普通に良いこと言ってたから般若」は全く理解できなかったよ!

ROUND3。NAIKA MCの「じょうでも崇勲でも焚巻でも無理だった全員無理だよ無理ゲーだよ」で笑ってしまったし「横にズレたところでNAIKA MCが取った」の部分でかっこよさも匂わせてくるし、自分の中ではここが今回で一番好きな箇所だ。般若の「敗北を教えてくれ 俺は勝利なんかいらねぇ 今ここで生きている その実感だけありゃいい」格好良いフレーズっぽいけど「俺のフリースタイルはそんなもんだ」と続けると、ROUND1の「俺の城」と合わせるとその城、崩れても良いってこと?と疑問に思ってしまった。

バイブスとバイブスのぶつかり合いの試合はやっぱり自分の中での評価が難しいなぁと改めて感じた。私の中では今回はDOTAMAが一番だな。 試合中ワイプで盛り上がるDOTAMA、ROUND3の結果前の緊張感との落差が激しいDOTAMAのライブ、ROUND3で般若が勝利したときに泣いているけどコメントは求められないDOTAMA。このオッサンかわいいな。

DOTAMA BEST

DOTAMA BEST