『娘の友達』完結、ネタバレ感想

完結した。娘の友達。

通して読み、最終巻以外は面白い!!最終巻は人を選ぶという感想だった。

初めて最終巻の "fin" を見た後何度か読み飛ばしていないか、続きがあるのではないかとKindleのシークバーを何度か往復した。これでおしまいか!?と。

分かりやすいハッピーエンドでもバッドエンドでも無く、読者がこの後の展開を妄想して楽しめるような余地があるわけでは無く、どのキャラクターに対してももう少し心情を書いてくれよぉ!!と。

6巻の次巻予告を眺めると「全員が笑って迎える結末など、ない。」「だったら僕は、君に笑っていてほしいのです。」とあった。確かに最終巻で最終的に笑っているのは古都だった。(晃介の笑い顔は苦笑いだろうということで見逃がしている) これを踏まえて、私は古都はそこそこハッピーエンド、古都以外はどこかしらに傷をかかえたままバッドエンドという見方をした。

とは言え、やはりもう少し各キャラクターの掘り下げが最後に2巻分ぐらい欲しかったなと。想像を膨らます前にここで終わる驚きの方が先に来ちゃうよと。 古都と母の間の共依存とも言える関係性が家出後の一言二言で修復に入り始めたのも疑問で、晃介と娘、会社、古都の母、晃介の娘と古都、等々描かれてきた登場人物間の傷や感情はどのように修復に入るのか、傷が生まれたままなのか今までの巻で触れられていたモノが最終巻であまり触れられておらず、読了後の想像で膨らませるには材料が足りなくて残念だったなと思いました。読むのが辛い、読んでて気持ち悪いというこの作品の一番良い要素が最終巻には少なかった。

特別編で続きが出て欲しいと願うばかりです。特に晃介と娘の部分。