絶望クラスタへのアンサー。ハッピーエンド【あれから(絶望少女達2020)】
ついに、というかまさか令和の時代に「大槻ケンヂと絶望少女達」の新曲が聞けることになろうとは。
メビウス荒野〜絶望伝説エピソード1
ぶりである新譜あれから(絶望少女達2020)
が発売した。買った。聞いた。
その感想を雑に書く。
心を抉る一番
甥を眺める男の話から始まる、その後に甥目線で親戚のおじさんの話がされる。 その親戚のおじさんは甥を眺めていた男であり、まさしく過去にリアルタイムでブレブレと歌っていた私達なのである。 "人として軸がぶれている"という昔のタイトルが新曲に出てくるという展開に興奮や懐しいといった感情を抱く間も無い。 私達自身がおじさん/おばさんになってしまった。もしかしたらあの頃から成長していないのではという現実を突き付けられるのである。 思えば"林檎もぎれビーム"でさえもう10年以上経っている。未だに人として軸がブレていると自覚している私にはひたすら刺さってしまう。 今までの楽曲では多少抽象的な表現で絶望を歌っていたが、今回はフォーカス当ててオーバーキルしてくるじゃないですか...。
過去曲へのアンサー
メビウス荒野と同様、過去のオープニング楽曲の延長線上にある楽曲で、要素が見受けられる。
人として軸がブレている
- タイトルそのまま
- "今はちゃんとしてるんでしょ? ちゃんとブレなくなったんでしょ?"
-
- "虎や豹が僕らの心にも(獣たちがひそむこと 知らないからやつら)" -> "心に獣がいて牙をむき世界憎み絶望した日々あったからこそ"
林檎もぎれビーム
- "絶望のわずかな「こっちがわへ」きっとシャングリラだよ" -> "遠い理想郷シャングリラを目指して合言葉を絶望に落ちたことがあったからこそ"
これらから分かるように、これらの楽曲は全て絶望の曲だった。
続くメビウス荒野はこれらを混ぜて未来も思い出までもがねじれてこんがらがっちゃった
挙句に君は一人立っているよ荒野
だった。
そしてようやく。ようやくこの楽曲で絶望クラスタは救われる。あれからよりこれから
と。あれから過去からそれより
と。生まれてきたならただそれだけでGoodJob
と。
あれからよりこれから
の後に続く 絶望それだけが僕らに教えた幸せの日々は今ここにある
という さよなら!絶望先生
の歌詞、明るく晴れるようなメロディでようやく未来に対して目を向けることが出来た。
長い時間、年号も変わってしまったが、オーケンがTwitterで言っている通り、ようやく大円団でハッピーエンドのアンサーを返してくれた。
「愛がゆえゆえ」発売になりました。カップリングの大槻ケンヂと絶望少女達「あれから」の評判とてもよく良かった。最終曲になっていた「メビウス荒野」が迷宮メンタルだったので、いつか大団円で歌詞世界を収束してあげたいとずっと引っかかっていた。チャンスに感謝。
— 大槻ケンヂ・オーケン (@OfficialOken) June 18, 2020
最後の空想ルンバを思い出すコーラスもどこか明るく聞こえてくる。
みゆきちのシャウト
この曲、最後にシャウトするんですよみゆきち。かっこいいよぉぉぉ素晴しいよぉぉ...。 アニサマを思い出しますね。みゆきちのキャラソンはお姉さんキャラかロリ系キャラに引きずられる形で可愛め、落ちついた曲が多く、 絶望少女達でもそれに漏れず、太郎の間の抜けたキャラの声のままで歌っていた。でも、アニサマは違った。 アニサマでテンション上がったのか、林檎もぎれビームでは「林檎ぉぉぉ!!もぎれぇぇ!ビィィィィム!!」と叫ぶ姿があった。 その楽しそうに激しくシャウトするみゆきちが印象に残っていた。楽曲としても同じく絶叫する小林ゆう、可愛い声の新谷良子と野中藍と良いバランス で、シャウトするバージョンも売り出してくれぃとずっと望んでいた。そのバージョンは叶わなかったけど、まさか新曲でシャウトが聞けるとか思いもよらず ムチャクチャ興奮した。